【和歌山】日前宮【伊勢神宮に次ぐ別格扱いを受けたパワースポット】

日前宮（にちぜんぐう）の概要

日前宮は和歌山県和歌山市秋月にある神社です。

境内には、日前神宮（ひのくまじんぐう）と國懸神宮（くにかかすじんぐう）の2社が鎮座しており、その2社を総称して、日前宮または名草宮（なぐさぐう）とも呼ばれています。

2社とも約2600年前に創建されており、最も古い神社の1社に数えられています。また、神職である紀氏（きうじ）の家系は、皇族を除けば日本最古の家系とされており、歴史ある格式高い神社です。

日前宮は官位を授けることなどできないというほどの別格扱いを受けてきました。（そもそも官位は天皇が”臣下”に授けるものなので。）

良縁を結び、結婚の徳・家内安全のご利益をいただける縁結びのパワースポットとして人気です。また、夫婦和合や子どもの健やかな成長へのご利益もあります。

日前宮参拝前の前提知識

日前宮の歴史

日前宮は、およそ2600年前に創建されたと言われています。

日前神宮では、日像鏡(ひがたのかがみ)を日前大神の御神体として祀っており、國懸神宮では、日矛鏡(ひぼこのかがみ)を國懸大神の御神体として祀っています。

神の時代、天照大御神（あまてらすおおみかみ）が弟の素戔鳴尊（すさのおのみこと）の乱暴に嘆き、天の岩屋へ隠れました。日が昇らない世界になり困った神々は、石凝姥命(いしこりどめのみこと)を治工とし、天香山(あめのかぐやま)から採取した銅で天照大御神の御鏡(みかがみ)を造りました。それと同時に造られた2つの御鏡が、日前宮の御神体である「日像鏡」と「日矛鏡」です。

神武天皇2年（紀元前659年）、紀氏の祖神である天道根命（あめのみちねのみこと）がそれぞれをご神体として祀ったとされ、それが日前宮の起源です。

崇神天皇51年（紀元前97年）に名草郡濱ノ宮へ遷座。

垂仁天皇16年（紀元前15年）に現在地へ遷座。

西国三社の1社

日前宮は、西国三社の1社に数えられています。

昔から和歌山では初詣に３社をお参りする「西国三社参り」の風習があり、西日本屈指のパワースポットとされています。

西国三社は、以下の3社です。

• 日前宮
• 伊太祁曽神社
• 竈山神社

地元の方々にとって由緒ある習わしであり、電車も通っているので、せっかくなら三社参りをしてみてはいかがでしょうか。

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えびす詣り

境内にある市戎神社(いちえびすじんじゃ)では、毎年1月9日～11日にかけて「えびす詣り」が行われます。

昔は、芸者をはじめとする蛭子神（ひるこのかみ）のご利益にあやかりたい人々が「宝恵(ほえ)かご」に乗って参拝し、賑わっていたと言われています。

以下の縁起物が商売繁盛のご利益を授かりやすいと言われています。

• 熊手：福をかき集めることから開運招福のご利益があるとされています。
• 福俵：俵は財産の象徴とされていたことから商売繁盛のご利益があるとされています。

日前宮の境内案内

※上記の画像突き当たりを左に進むと日前神宮、右に進むと国懸神宮が鎮座しています。

日前神宮（ひのくまじんぐう）

ご祭神
日前大神(ひのくまのおおかみ）
思兼命(おもいかねのみこと)
石凝姥命(いしこりどめのみこと)

創建は、神武天皇二年（紀元前659年）とされています。

天の岩戸隠れの神話で「八咫鏡」に先だって作られた「日像鏡」がご神体とされています。

様々な神徳があるとされていますが、縁結び・学問向上・技術向上のご利益が高いとされています。

天道根神社（あめのみちねじんじゃ）

ご祭神
天道根命(あめのみちねのみこと)

境内の分かれ道を日前神宮方向に進むと、右手に鎮座しているのが天道根神社です。

ご祭神である天道根命は、紀伊国を創造した神の一柱であり、紀氏の祖神とされています。

深草神社（ふかくさじんじゃ）

ご祭神
野槌神(のづちのかみ)

天道根神社の前には深草神社が鎮座しています。

草や野に関するすべてを司る神様である野槌神を祀っています。

古来より、牛は神の使いとされています。その牛が、草を食べることから「くさ」（人間の皮膚にできる腫物）を食べるということで病気平穏のご利益があるとされています。

國懸神宮（くにかかすじんぐう）

ご祭神
國懸大神(くにかかすのおおかみ)
玉祖命(たまおやのみこと)
明立天御影命(あけたつあめのみかげのみこと)
鈿女命(うづめのみこと)

創建は、神武天皇二年（紀元前659年）とされています。

主祭神には、「日矛鏡」がご神体とされている國懸大神を祀り、相殿には、八尺瓊勾玉（やさかにのまがたま）を造った神である玉祖命・明立天御影命、日本芸能の祖神である鈿女命を祀っています。

縁結び・家内安全・開運招福・災難除け・厄除け・芸能向上・商売繁盛・金運向上のご利益があるとされています。

中言神社（なかごとじんじゃ）

ご祭神
名草姫命(なぐさひめのみこと)
名草彦命(なぐさひこのみこと)

境内の分かれ道を国懸神宮の方へ進むと左手に鎮座しているのが中言神社です。

明治10年（1877）に鎮座。

ご祭神には、名草郡の地主の神である名草彦命とその妻である名草姫命が祀られています。

子供の健やかな成長・家内安全・夫婦和合のご利益があるとされています。

邦安神社（くにやすじんじゃ）

ご祭神
松平頼雄命(まつだいらよりかつのみこと)

ご祭神である松平頼雄は、紀州藩支藩の伊予西条藩での継ぎ争いに敗れて不遇の生活を送っていました。

そこで、徳川吉宗が紀州に移しましたが、徳川吉宗が紀州を去ると地位を追われ、悲運の最後となりました。

その後、松平頼雄を祀る神社が和歌山城の城内に創建され、代々徳川家によってお祀りされてきましたが、幕末に日前宮へ遷座されたそうです。

市戎神社（いちえびすじんじゃ）

ご祭神
蛭子神(ひるこのかみ)

ご祭神には、別名「えびす様」と呼ばれている商売繁盛の神様である蛭子神を祀っています。

商売繁盛のご利益があるとされています。

松尾神社（まつおじんじゃ）

ご祭神
大山咋神(おおやまくいのかみ)
中津島姫命(なかつしまひめのみこと)

京都洛西の松尾大社から分祀されました。

ご祭神には、醸造の神様である大山咋神と金運の神様である中津島姫命を祀っています。

醸造守護・農業守護・厄除け・芸能向上・金運向上のご利益があるとされています。

日前宮へのアクセス

最後に日前宮へのアクセス方法をまとめておきます。

公式サイトはこちら
http://hinokuma-jingu.com/

所在地

〒640-8322 和歌山県和歌山市秋月３６５

電車の場合

• 和歌山電鐵貴志川線「日前宮駅」より徒歩1分
• JR「和歌山駅」（東口）より徒歩20分

車の場合

「和歌山I.C.」より車で5分。

無料でご利用できる駐車場があります。〈駐車台数：100台〉

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